おじやの半生物語「2000年代後半編」その13

関西大会を完璧なコンディションで迎えるはずだったが、
大きくおじやの精神を錯乱させる出来事が
起こり始めたのだ。その出来事が起こり始めたのが2月15日。
その前日におじやは6年生たちの頑張りを称えようと
食事に招待した。その席上は盛り上がり
明日に控えた大阪での練習試合に対しての
意気込みに燃えていた。そして翌日、今までどんな時も
おじやを励まし明るく接してくれていたスタッフの
「弐位実」の態度が豹変したのだ。試合のインターバルの時、
「監督やろ?もっとちゃんと指示しちゃれよ!!」
おじやは一瞬、何を言ってるのかわからなかった。
その後もおじやに対して一度も笑顔を見せることがなかった。
練習試合を終えて学校に戻ると、いつも次回の予定を
告げる・・・。「明日も練習あるぞ」そう言った瞬間、
またもや「弐位実」が「明日は休みにしてスタッフ会議にしよう」
といった。とりあえずおじやはそれを承諾し、
翌日スタッフ4人が集まった。そこでいきなり
「亜早原」がこれからのチームのあり方を箇条書きにした
書類を出し、説明し始めた。おじやはこのことは全く知らなくて、
残りのスタッフで勝手に決めたことだったのだ。
そのとき、おじやは「そうか、亜早原がこの二人を洗脳したんだな」
そう確信した。こうなってしまうと昔のように楽しみながら
ドッジボールをするチームでは無くなり、「勝つためだけ」に
執着するチームになってしまう・・・そう思ったが、
すでに多勢に無勢・・・おじや一人、違う意見を言ったところで
どうにもならない。このころからおじやの「針のムシロ」生活が
始まっていくのである・・・つづく・・・。