おじやの半生物語「2000年代前半編」その7

デイ・キャンプ・・・・こんな行事はおじやが小学生の頃には
無かったので、非常に楽しみにしていた。夏休みに入って
最初の日曜日に行われる。午後からなのだが午前中は
「親子工作教室」というのがあり、おじやは朝から学校に
入りびたりであった。昼になり近くのコンビニで弁当を買い
軽く昼食をとる・・・。そして12時半くらいから徐々に
4年生たちが学校に集まってくる。体操服で・・・。
体育館に入り、PTA会長や校長先生から諸注意を聞いてから
着替えてプールに入る。おじやも暇だったから
プールに行き監視していた。
(ちなみに来年度からは一緒にプールに入って
遊ぶという伝説を作ってしまう)
3時くらいにプールから上がり、カレー作りをはじめる・・・。
かまど・野菜を切る・飯ごう・キャンプファイヤー
準備の4班に分かれて各自仕事に取り掛かる。
何人か包丁で指をけがしている子も
いたが、良い経験になっただろう・・。
カレーが出来上がり子どもたちが旨そうに食べている・・。
おじやも参加費を出していたからカレーを食べた。
「外で食べるカレーはやはり美味いなあ・・・。」
そんな時、一人の少年がおじやのそばに寄ってきて、
「一緒に食べよう」と言ってきた。少年の名は「仲裕也」。
なぜか彼は物おじせずおじやに話しかける・・・。
おじやがワンピースのサンジが好きだというと
彼はいきなり飛び上がり・・「ムートン・ショット〜〜〜!」
技の真似をやりだす。そうかと思えば「肉、あげよか?
と言ってカレーの肉を分けてくれた。食べ終わってからも、
おじやと彼はワンピースの話に花を咲かせたり、
クラスメイトの事を事細かく教えてくれたりした・・・。
「なんて図々しいやつだ・・・俺様の子供のころにそっくりだな」
そう思うとやたらと笑えてきた。
そして、このデイ・キャンプは花火を最後に9時ごろ終焉を迎えた。
この少年が数年後、奈落の底を彷徨っていたおじやに救いの手を
差し伸べるとは思いもよらなかった・・・。
2学期に入り娘のクラスでドッジボールが流行りだした…。
これがおじやの眠っていた本能を目覚めさせるきっかけに
なるのであった・・・つづく・・・。